マック赤坂さんではありません(笑)
メジャーリーガーのマック鈴木(鈴木誠)さんです。
講演会でお話を聞いたのですが、
彼の破天荒な人生。
しかし、目標に向けた緻密な計画性。
米国メジャー球団と日本のプロ野球球団の
組織の違い、年金の違い。
などを知ることができました。
彼の話によると、野球を通じて「準備」がいかに
大切であるかを学んだと。
彼は野球の特待生で入学した高校で、他校との
ケンカを起こし9ヶ月で退学。
父親の独断でアメリカのメジャーリーグ(1A)の
洗濯、雑用係として単身渡米させられました。
そう、野球選手としてではなく、、、です。
5ヶ月間洗濯係として働いた最後の最後、
当時1Aリーグのオーナーだったダン野村氏から
ピッチャーで出ろという話が突然降って湧き、
そのチャンスを掴んで、結果、メジャーの
シアトルマリナーズに入団が決まったそうです。
彼は必ずこの日が来ると、いつかくるその日のために
「準備」をしていました。
洗濯をしながら、毎日、チームのメンバーと
キャッチボールやバッティングピッチャーを
おこない、体が錆びない努力をしていました。
なので、突然の話に臆することなく臨むことができ、
完璧なピッチングで結果を残すことが出来ました。
そして彼は日本の球団を経ることなく直接、
メジャーリーグの投手となるのです。
お気づきの方もいらっしゃると思いますが、
彼に声をかけたダン野村氏は、トルネードで
メジャーに名を残した野茂投手をメジャーに
導いたエージェントです。
つまり、マック鈴木さんがいなければ
野茂選手もイチロー選手も
メジャーにいないかもしれません。
「準備」は大事。
そのことでもう一つ話がありました。
アメリカはスポーツへの制度は手厚く、
49日間メジャーリーグに在籍すると200万円、
10年メジャーリーガーにいると2000万円の
年金がもらえるそうです。
マック鈴木さんは4年間いたので、55歳から
700万円ほどもらえる予定で、万が一のことが
あっても、遺族にその金額が払われ続ける
仕組みなんですって。すごいですね。
日本のプロ野球では辞めたら終わり。
その後の保証はないということだとか。
なので、日本のプロ野球選手がメジャーを目指す
理由のひとつはこの年金があると言われています。
引退後を考えての、また、人生100年といわれる
未来に向けた「準備」が大切だという話でした。
ちなみに、「目標」の大切さは父親から学んだこと。
彼が単に友だちがやっているから「野球をやりたい」と
両親にお願いをしたところ、エンジニアであった
父親が「やってもいいが目標を決めろ」という
条件を出してきたからだとか。
その時は勢いで「チームで一番になる」と
言ってしまったらしいのですが、父親からの問いかけは
更に続き
「一番になるには何をする?」→「毎日練習をする」
「どれくらい練習をする?」→「人の倍がんばる」
「がんばるってどういうこと?」→「毎日2時間はやる」
といった問答を繰り返し、そのとおりに練習を続けたそうです。
その結果、本当に一番になりました。
そのことを振り返りながら、
「なんとなくで始めていたら野球が人生を大きく変える
ことはなかったと思う」
とおっしゃっていました。
「ただ、理屈っぽくもなりましたけどね」と
笑顔で話すマック鈴木さんは、本当に素敵だと
思いました。
他にも、なぜ『英語野球教室』をしているのか、
『知識がなく人任せにすると損をする』という
お話もありましたが、またの機会に。